はえ~、すっごい…
Unreal Engine 5のPlayStation 5向けデモが公開
5月14日 0:00から開催された「Summer Game Fest SGF Special Event」にてUnreal Engine 5のPlayStation 5向けデモが公開されました。
Unreal Engine 5 Revealed! | Next-Gen Real-Time Demo Running on PlayStation 5
こちらの映像はPlayStation 5開発機上で稼働している、キャラクターを実際に操作可能なプレイアブルデモをリアルタイムでキャプチャーしたものになります。
2つのコア技術
このデモでは、Unreal Engine 5で利用できる新たな2つのリアルタイムグラフィック技術がプレビューとして使用されています。
Nanite(仮想化マイクロポリゴンジオメトリ)
ボリゴン数が数十億あるような映画品質レベルのソースアートも直接インポートが可能に。デモでは実際に映画品質のオブジェクトを提供しているMegascansライブラリの素材を利用としているとの事です。
Naniteはリアルタイムでストリーミングおよびスケーリングさせることが出来るので、品質を損なわないだけではなくポリゴン数やポリゴンメモリの事を気にする必要がなくなり、手動でLODを作成するという手間も省くことが出来るようになります。
カメラからの距離に応じてモデルのポリゴン数などのデティールを制御することで、シーンの計算負荷を軽減する手法。例えば遠くにいるキャラクターはポリゴン数やテクスチャ数を減らしても見た目にはほとんど分からないので、描画速度をあげるためにローポリのモデルに切り替えるといったことを行っている。
こちらに関してはPS5のメモリ管理と超高速SSDによる恩恵もかなり大きそうですね。
Lumen
公式サイトによると「完全に動的なグローバルイルミネーション ソリューション」の事を指しているようです。
このシステムはキロメートルからミリメートルまでの規模の巨大で詳細な環境において、無限のバウンスと間接スペキュラ反射を利用し、ディフューズ相互反射をレンダリングするので、クリエイターは更に動的なシーンを製作できるようになります。
例えば時間経過により角度が変化する太陽の光や、懐中電灯の光による間接ライティング(反射した光で明るくなる事)がUE5により適応的に変化するため、ライトマップ UV(オブジェクトの影や反射光などのテクスチャ)を作成する必要も無くなります。
デモでは既存の機能も使われており、複雑な環境に適応するためのアニメーションシステムも大幅に改善。例えば岩壁を登るシーンでは予測に基づく足配置やモーションワープが追加され、身体の姿勢が動的に調整されているとの事。ゲームっぽい誤魔化しがなく、とても自然に見えますね。
デベロッパーの負担も軽減
今回のUE5発表にあわせて、UE5を使用しても収入が100万ドルに到達するまでロイヤリティを免除することも発表されています。(ロイヤリティは売り上げが100万ドルを越えたら5%)
また上で紹介した2つのコア技術は新たなゲーム表現が出来るだけではなく、品質を損なわずに作業工数の削減が出来て、制作負担の軽減につながることも強調されているのが印象的でした。
単純にリアル・美しい!というだけでなく、デベロッパーの負担も減らせるという点も重要ですね。ゲーム作りが楽になれば、より良い作品が生まれやすくなりそうです。
UE5は2021年初頭にプレビューとして利用可能になり、移行・フルリリースは2021年後期になるようなので、この凄さを実感できるのはもう少し先になりそうですが期待せざるを得ない!
まだ4Kモニターすら手出せてないのにこんなの来たらお財布壊れる