刻を戻し、進め
内容
ととねこのゲーム紹介所・第27回 『COGEN: 大鳥こはくと刻の剣』【レビュー・感想】
『COGEN: 大鳥こはくと刻の剣』はゲーム開発エンジン”Unity“のUnity Technologies Japanが提供する、開発者のためのオリジナルキャラクター”ユニティちゃん”のキャラクター”大鳥こはく“を主人公とする2Dアクションゲームです。
PS4/Switch/XboxSeries|One/Steamにて発売中。価格は2,860円(DL版)。
ゲーム概要
あらすじ 見知らぬ工場で目を覚ましたヒロイン『こはく』
彼女の前には奇妙な剣があった
その剣は石をもっており『エグゼブレイカー』と名乗る
そしてエグゼブレイカーは刻を3秒間だけ戻す力『ウロボロスシステム』を有していた
状況もわからないままエグゼブレイカーに案内されるこはく
進んでいくとそこにはこはくが住む海上都市『コーゲン・シティ』の変わり果てた姿が
こはくはエグゼブレイカーと共に廃墟と化したコーゲン・シティの謎に迫る
プレイヤーは大剣”エグゼブレイカー”を手にした大鳥こはくを操作して、廃墟と化した海上都市を突き進んでいきます。
合間に挟まれるストーリーを読みつつ、ダッシュや2段ジャンプなどのアクション、エグゼブレイカーによる斬撃や敵弾の弾き返しなどを駆使してステージを攻略していきましょう。
「死に戻らず」に「死に覚える」ウロボロスシステム
比較的オーソドックスなステージクリア型の2Dアクションゲームである本作ですが、最大3秒間まで刻を戻すことが出来る『時間逆行(ウロボロスシステム)』という特徴的なシステムが搭載されています。
画面左上に3つのゲージがあり、即死した瞬間や任意のタイミングでこのゲージを消費することで最大3秒前(1秒巻き戻しで1ゲージ消費)まで刻を戻すことが出来るのです。
本作では穴に落下したり敵の攻撃を受けると問答無用で即死となりますが、ゲージが残っている限りは刻戻しが発生して失敗が無かったことになります。消費したゲージは時間と共に回復するため、ゲージが残っている限りは何度でもやり直しが可能。このゲージが主人公のライフも兼ねていることになりますね。
プレイスタイルによって向き不向きがはっきりしそう
失敗しても刻を戻せるので結構簡単そうなゲームに思えますが、時を戻した後の無敵時間が比較的短く調整されていたりゲージの最大量も3と多くはないので、刻戻しは被弾しながらゴリ押しで使うのではなく「トライアンドエラー」、つまり失敗したら少し戻してその場面を突破出来るような動きを模索していく…という形で使用する事になります。要するに何度も死んで覚えろというゲームバランスになっているのです。
このバランスに加え本作にはスコアやクリアタイムの概念があり、より無駄のなく洗練された動きを突き詰めることでハイスコアに挑戦するといった楽しみ方も。
こういった要素やバランスを考慮すると、おそらくですが初見プレイは「刻戻しを繰り返しながらクリアして攻略法を覚える」・クリア後は「更にパターンなどを構築して各ステージを上手くクリア出来るようになる・短時間クリアや高ランククリアなどの高みを目指す」という2段階での楽しみ方を開発者は前提としているのではないかと思います(あくまで私の想像です)
ここで見出しの「プレイスタイルによって向き不向きがはっきりしそう」という話になるのですが、「ゲームクリア」がメイン目標・楽しみ方のピークであるプレイスタイルのユーザーには本作は合わないかもしれません。
気になる点
- 下方向へのカメラワーク・下方向への攻撃が無い
- 刻戻し頻発によるテンポの悪さ
- ボリューム控えめ
- 常時ダメージを与えられないボスが居る
下り坂の場面でのカメラワークが悪く、先の様子があまり確認できないのにそこから敵がいきなり出てきたりすることがある。
また斜め下方向への攻撃手段がなく下り坂で上がってくる敵が非常に倒しにくい。刻戻しを誘発させる意図なのかもしれませんが、単純にストレスに感じるポイント。
死んでは少し戻ってを何度も繰り返すこととなるので、上達するまではテンポが悪い。
全10ステージ構成ですが、通常面5つとそのSP版5つという構成になっておりボリュームはあまり無い。
特定のタイミングでしかダメージを与えられないボスが2体程いる。好みではあると思いますが、どうしても待ち時間が多くなってテンポが悪くなるので個人的にはイマイチ
まとめ
PS4「COGEN: 大鳥こはくと刻の剣」プラチナトロフィー獲得。
本作はUnityちゃんこと「大鳥こはく」が主人公の2Dアクションです。最大3秒前まで時を戻せるシステムが特徴。
ボス前までノーミスなどのトロフィーはクリア後に開放されるキャラを使えば何とかなるかと思います。 pic.twitter.com/SWM8EU3myD
— ととねこのゲーム攻略所 (@totonekonet) January 28, 2022
- ゲーム開発エンジン”Unity“のオリジナルキャラ”ユニティちゃん”こと大鳥こはくを主人公とする2D剣戟アクションゲーム
- 最大3秒前まで刻を戻せる「ウロボロスシステム」が最大の特徴
- 刻戻しによる死亡・試行錯誤を前提としたバランス・死に覚えゲーで難易度は割と高め
- 同じステージを繰り返しプレイしてハイスコアや最短クリアを目指す…といったプレイスタイルが好きでない人には合わないかも
個人的には嫌いではないですが、やりごたえや爽快感・難しさのバランス調整が人を選ぶ作品だと思います。
自分がやった中ではメトロイドヴァニア「タイムアベンジャー(アエターノブレード)」を思い出すシステムのようですね、白き鋼鉄のイクスとのコラボDLCも入っていて興味湧いたので、さっそく積んでみました。
実はやったことがないビューティフルジョーも近い発想のゲームなのかな? 名作だそうなので、ぼつぼつリメイクないしリマスターで各プラットフォームに提供されたりすると嬉しいですが…神谷さん独立の関係で難しいですかね、ゼノギアスみたいに!ゼノギアスみたいに!