応仁の乱要素はどこ…?
『陣羽織: 応仁の乱』をプレイしての感想
基本情報
LGS Productions | |
アクション | |
PS4 | |
2023月9月8日 |
本作はLGS Productions開発のアクションゲームです。
「LGS Productions」はGilson B. Pontesという1人のゲームクリエイターが運営するゲームメーカー。
おそらくGilsonが一人でゲームを制作していると思われますが、過去作はシステムが大体同じ、アセットを組み合わせただけで一応は動きはするけどね…といった低クオリティな作品を多数リリースし、海外では悪名高きメーカーとなっています。
そんなメーカー初めて聞いたよ…という人はとにかくやべぇゲームを作るメーカーという認識でOK。
応仁の…乱?
まずは本作のストアにある説明文をご覧ください。
16 世紀後半の封建時代の日本を舞台にしたこの物語は、権力への渇望に取り憑かれた男、秀吉の栄枯盛衰とその後の悲劇的な結末を描きます。
秀吉の生涯が終わりに近づくにつれ、彼の飽くなき権力への渇望とその行動の結果は、国家間の劇的な衝突として最高潮に達します。
秀吉は自分の影響力を拡大し、自分の遺産を確保したいと考え、軍事的才能を試し、最終的には自分の運命を決定づける遠征に乗り出します。
侵攻が進むにつれ、秀吉は高名な将軍李舜臣率いる朝鮮軍の予期せぬ抵抗に直面する。
この説明文から
- 日本が舞台
- 権力への渇望に取りつかれた男”豊臣秀吉”の栄枯盛衰の物語を描く
- 文禄・慶長の役での戦いがメイン?
- 主人公は秀吉?
といったゲーム内容が予想されるのではないかと思います。
「日本が舞台と書いておきながらどう見ても「文禄・慶長の役」での戦いがテーマっぽいのですが…」といった疑問はとりあえず捨ててください。
そんな事より、最も気になる問題。…そう、それはタイトルにある「応仁の乱」ですね。
応仁の乱は1467~1477年に起きた内乱であり、このゲームとはどう考えても関係無さそう。秀吉が生まれる大分前の話ですし。
…結論から言うとこのゲームに『応仁の乱』要素はありません。
おそらく何かを勘違いしてタイトルに付けちゃっただけだと思います(もしかしたら私が観測できていない範囲に応仁の乱要素があるかもしれませんが、過去の実績から考えてその線はほぼ無いでしょう)
主人公は謎のくのいち
ゲームを起動するとまずはナポレオンによる有難い格言と、LGS Productions作品特有のクソデカBGMによるオープニングムービーが流れます。
タイトル画面からゲームを開始すると謎映像の後、本作のあらすじが流れます。まぁ見るだけ無駄なので目を瞑って休みましょう。
そしてゲームが開始。本作の主人公は謎のくのいちでした!(画質が粗すぎて見にくいけど多分裸足という舐めプ)
唐突に1592年の西日本から始まり、謎の道を進んでいくとワープホールが。このワープホールに入ると「釜山の戦い」に飛ばされます。
飛んだ先には謎の巨大怪物が居ますがあれは背景なので気にしないように。
あまりの急展開に付いていけないし付いていく気もありませんが、とりあえずこのくのいちは捕虜を救出するために戦場に潜入したようです。
そしてここからゲームが本格的にスタート。
アクションの確認
本作はアクションゲームなので、アクションの方を簡単に紹介しておきます。出来ることは以下のように非常にシンプル。
- 左スティック:移動
- 右スティック:カメラ移動
- L3ボタン:ダッシュ
- □:攻撃
- △:攻撃(なお□ボタンとの差はない模様)
- ×・〇ボタン:馬の乗り降り
刀を振ると同時に花びらが舞うぞ!敵との距離感が分かりにくくなるし、処理に負荷がかかっていそうで特に良いことは無い!
ちなみにですが、本作は過去作同様攻撃を一回受けたら即死のオワタ式となっています。
頼りになるお供たち
スタート地点にはランダムで2種類のお供どちらかが配置されます。
まずはよく分からん角みたいなものが生えた馬。
馬は勿論乗ることができ、通常よりかなり早いスピードで移動することが出来ます。
無駄にフィールドが大きい本作では有用な移動手段なのですが、欠点はダッシュがL3ボタン押しっぱなしというウンコ操作。スティックを移動する方向に倒した状態でL3ボタンを押し込まなければならないのでスティックの寿命を大きく削ってくれるでしょう。
馬は横から乗る時と後ろから乗る時で乗り方が変わるぞ!
もう一匹は鳥(梟?)
これはLGS Productions作品あるあるなのですが、何故かゲーム的に意味のない動物が仲間として登場します。
この鳥はただ付いてくるだけで何もしてくれません(正確にはまともに付いてくることすら出来ず途中でどこかに置いてきちゃう)
捕虜を助けよう
気を取り直して目標マーカーの場所にいる捕虜救出へ向かいます。
この戦場、敵がいなくて閑散としているなぁ…
捕虜が捕まっている屋敷?の前には門番が。こいつのHPは1なので返り討ちに合わないよう注意しながら太刀を浴びせよう。
無事撃破すると門が開くので中へ。
捕虜の元へ駆け寄るもあわれ捕虜くん。突如咳きこみだし、そのまま死んでしまいます。
この後の展開ですが特にストーリー的なものはなく、急に戦場に敵が湧きだすのでそれをひたすら倒すだけという中身のないゲームがスタートします。
赤く表示される敵を倒すとトロフィーを獲得出来るので、コンプを目指す人は頑張って倒しましょう。黄色い敵は倒すだけ無駄なので無視しよう。
敵硬すぎ問題
最近のLGS Productions作品ですが、何故か敵の耐久力を異常に高く設定する傾向があります。
「ソードオブフォートレス」と比べればまだ常識的な硬さではあるのですが、後半になると数千回以上殴らないと倒すことが出来ません。
追記
アプデで強敵の体力が一律5に変更されました。極端すぎィ!
敵にやられると…
くのいちは敵の攻撃を1回でも受けるとやられてしまうのですが、やられると「南海道」というエリアに飛ばされます。
ここには巨大な大仏の前にワープホールがあり、そこに入ることで戦場へ舞い戻る事が出来るという、ただそれだけの場所です。
特に意味のないエリアとなっており、なおかつワープホールまで地味に距離があるなどプレイヤーのやる気を削ぐお仕置きエリアとなっています。このエリアいる?
なお本作には2つの戦場が登場し、南海道から飛んだ先は「平壌包囲戦」となります。
ここでも捕虜を助けに行くと死んでしまい、後は自分が死ぬまで戦うという展開は同じ。「釜山の戦い」との差はトロフィー対象の赤マーク敵の種類が違うだけですね。
クラッシュ問題
ここまで『陣羽織: 応仁の乱』を簡単に紹介してきましたが、本作には1つ大きな問題が。
それは一定時間プレイするとゲームがクラッシュしてエラー落ちしてしまうという事です。
このエラー落ちは特に「平壌包囲戦」で発生し、一定時間プレイを続けていると高確率でエラーが発生しゲームが強制終了してしまいます。
なお平壌包囲戦に登場するトロフィー対象敵は釜山の戦いの物よりも強く、このエラーが発生するまでに倒しきる事は現時点ではおそらく不可能に近いです(一応本作はプラチナトロフィー取得者が居ますが正攻法で取得しているのだろうか…?)
追記
アプデにより敵のHPが一律5に変更、プラチナトロフィーも獲得出来るようになっています
まとめ
- 応仁の乱関係ないやん!
- アクションがシンプルにも程がある
- 正攻法ではまず勝てない戦闘バランス
- 無駄に長い移動
ゲームを評価するにあたってただひたすらにボロクソに貶すだけというのは正直あまり好きではなく、良い所はしっかり評価したい!とは思っているのですが、本作に限ってはマジで良い点が思いつきません。強いて言えば乗馬する時にモーションが2種類ある所と主人公がくのいちで可愛い所かな(適当)
まぁ買う人は居ないとは思いますが、本当に買わない方が良いと思います。本当に。
なお、以前北条政子を主人公とする過去作「太極拳:天皇隆盛」の感想も書いているので、宜しければそちらもチェックしてみてください。
これをゲームと言い張る度胸