時をかける政子
内容
ととねこのゲーム紹介所・第23回 PS4『TAISHOGUN: THE RISE OF EMPEROR(太極拳:天皇隆盛)』
- 北条政子を主人公とした3Dアクションゲーム。
- 開発は色々な意味で有名なLGS Productions
- 現在はタイトルが「太極拳:天皇隆盛」に翻訳されています(翻訳出来ているか?)
「LGS Productions」とは
「LGS Productions」はブラジルに拠点を置くゲームメーカー。
PS4では
- Solbrain: Knight of Darknes
- Spear of Destiny the Kaiseki
- Sword of Fortress the Onomuzim
- (本作) TAISHOGUN: THE RISE OF EMPEROR
といった作品をリリースしています。
いずれも無駄に広いフィールド、各地にいる敵を倒すだけという単調なゲームデザイン、登場する敵たちはガワを変えただけで行動パターンなどは全て同じ、オブジェクトはアセット組み合わせた感満載などなど、低クオリティな作品作りに定評のあるメーカーとなっています。
今回紹介する「TAISHOGUN: THE RISE OF EMPEROR」も、これらの特徴を引き継いだLGS Productionsらしい作品と言えるでしょう。
「Solbrain: Knight of Darknes」に至っては盗用疑惑などもあり、現在では配信停止となっています。
ゲーム概要
時をかける政子
本作の主人公は尼将軍”北条 政子“。
そんな彼女の父である北条 時政は、オカルト軍と同盟を結んだ地域の指導者たちの手によって暗殺されてしまいます。
政子はこの暗殺を阻止するために過去へと時空を遡り(?)、この暗殺の源流となる全ての敵の悪魔(名前的には妖怪ですが…)、氏族の討伐を目指します。
北条政子は無事この使命を達成することが出来るのでしょうか。
プレイヤーは平安時代1185年からそれぞれ長岡京784、平安京794、高野山819に続く3つのワープゲートを使って過去へ向かいます。
なので好きなステージを選べば良いと思いますが、鳥のさえずりが尋常じゃないレベルでうるさい長岡京はオススメしません。
転送先では多数の悪魔や敵兵が徘徊しているので、これらの殲滅を目指します。敵の15m以内に近づくと白黒映画のような画面になって戦闘開始です。
戦闘は緊張感があると評価出来なくもないが…
戦闘アクションは通常攻撃とローリング回避のみという非常にシンプルな作り。
本作はいわゆる即死ゲーのようなデザインとなっており、HPという概念が存在しません。一度でも攻撃を喰らうと政子はやられてしまいます。
一撃死するという事から高難易度ゲーなのかな?と思うかもしれませんが、敵の行動AIは単純でこちらを殺しに来る動きをしてきません。そして何より北条政子がゲーム界屈指の無敵時間を持つローリング回避の使い手なため、攻撃を避けることは容易。この手の作品に慣れているならかなり簡単な部類だと言えるでしょう。
一応攻撃を受けたら終わりということで戦闘に緊張感はありますが、しびれるような緊張感というよりはものすごく簡単な大縄跳びをやらされているような感じで、達成感より徒労感が強い印象ですね。
ちなみに戦闘に敗北すると黄泉の国へ強制送還されますが、何事もなかったかのように3つの時代(ステージ)へ舞い戻ることが出来ます。
紹介し忘れていましたが他にもしゃがみ、馬上攻撃といったアクションがあります。
前者は中腰になるだけで気配を消せるわけでもない何の意味も無いアクション(しいて言えば中腰の政子を眺められる)、後者は敵に接近すると馬は政子を置いて遥か彼方へ逃走してしまうため、活用することができません。
ガバガバな世界観
ストアページによると「過去に戻り、後の時政暗殺を引き起こす要因となりうる悪魔などを排除する」という設定なのですが、登場する悪魔の名前には何故か妖怪(煙々羅、火車、鎌鼬など)の名前が付けられています。
ちなみに上の画像に登場する敵の名前は鎌鼬です。イタチはドラゴンだった…?
こちらはオープニングムービーでの一コマ。こんなところで引用されて、宮本武蔵もきっと泣いているぞ。
ゲームの本質とは関係ないですが、独創的なトロフィーアイコンは必見!
ここに本作の謎を解く鍵が隠されているかもしれない…
まとめ
- 北条政子関連作品を買うことを強いられている人
- ネタをネタとして楽しむことが出来る人
たまにエラー落ちしたり謎の空間に突き落とされるといったバグが発生することもありますが、ネタとしてなら一応楽しむことも出来るかと思います。
ただしゲームデザインやシステム、音量調整などあらゆる面でガバガバであり、ゲームとしてはあまりオススメないのが正直な所。
購入する場合はそれ相応の覚悟を持って臨みましょう。
余談ですがトロフィーコンプは割と楽です。
見た目からしてやばいのになぜ人はクソゲーに手を出してしまうのか
そしてなぜかクソゲーは積まない現実